松尾清憲の肖像

松尾清憲の肖像~ロマンの三原色

松尾清憲の肖像~ロマンの三原色

今までの自分史の中で、ホントによく聴いたレコードそれは・・・

  1. アーサー、もしくは大英帝国の衰退ならびに滅亡/The Kinks
  2. ローテーション/SHOGUN
  3. ほうろう/小坂 忠



この3枚をいつも挙げていました。
知ってる人は知っている名盤もあれば、かなりマイナーチックな物もありますが、
共通する点は、すべてコンセプトアルバムという点であります。


ってはっきり言うにはちょっと語弊があるかな?(笑)
アーサーは、TVドラマ(結果ボツったが)のサントラとして作られた作品だし、
ローテーションは、あの松田優作主演の「探偵物語」のサントラで
ほうろうは、ジャパニーズR&Bの原点ともいえる名盤です。


いずれもアルバムを1枚を通して「共通の世界観&サウンド」とをうまく表現し、
アルバムにさらにの価値観を高めていえると思いますし、
「それがアルバム本来の姿だ!」とすら思い込んでいました。


が、・・・
実に松尾にとって3年半ぶりのニューアルバム
(満を持したのか?それとも大人の事情?かは定かではありませんが(笑))
松尾清憲の肖像−ロマンの三原色を聴いて・・・
いや、7/25発売以来、ホントよく聴きましたよ。毎日聞いてました。
コンセプト至上主義なんてどっか吹っ飛んじゃいましたね(笑)


見事なまでの曲の不統一感、曲順もこれでいいのか?
ある意味同じような曲が全く無いという「1曲至上主義」「メロディ重視」の上に
「シュールとPOP」「マイナーとメジャー」「デジタルとアナログ」という両極端を
敢えて1枚のアルバムに同居させながらも
彼の原点であるビートルズ−ブリティッシュ・ロックの伝統を継承し繰り広げられるポップ・ワールド。
唯一無二、彼でしかなしえないそんな世界観とは・


「マニアックなのにキャッチー、プログレッシブなのにポップ」(By 萩原健太


この言葉こそがこのアルバムを最も端的に表現していると思います。