THE KINKS特集(1) LOW BUDGET/19th



やはり、音楽サイトということで(って??一体どこがやねん?(笑))たまには音楽的な解説要素も加えておかねばなるまい!とばかりに「一体なぜ??」ってくらいの低評価に甘んじて位置づけられている(特に日本で)BANDを自分なりの視点から紹介&解説していくつもりです。


で第一回目のバンドは・…
英国4大BANDの雄THE KINKSです。



あえてプロフィール的なコメントははてなさんにお任せして(キンクス←これをクリックしてね。)日本での知名度は、ヴァン・へイレンのカバーでヒットした♪You Really Got Me*1 *2と、そして前述曲や♪All Day And All Of The Nightなどの彼らの初期代表曲はリフ主体の曲進行で、俗にキンキーサウンドと言われ後のパンクムーブメントの源流となった!と大まかこの2点のみと寂しい限りです。


ま、別に低評価は日本だけに限った事ではなく以前に書いたRS誌「名盤500」の評価によるところですと、永遠のライバルTHE WHOですらBEST100に2枚(WHO'S NEXT,TOMMY)も入っているのに対し、我らがKINKSは100位どころか、200位までに名前もなく、やっと231位The Kink Kontroversy,255位Village Green〜のたった2枚のみしかランキングされていないとまさに有り得ない状況で、それこそ後世に残した影響等を鑑みても「どー考えてもTHE WHOに負けるはずない!」もうそこからしてホント納得できないのであるが…

ロウ・バジェット

ロウ・バジェット



さて、まずは第一弾として紹介するアルバムは、79年発表19thにて、彼らのキャリア中で最大の商業的成功(ゴールドディスク獲得)を収めたLOW BUDGETです。
順序は異なるが、ざっと彼らが辿ってきた道のりはキンキーサウンドによる"破壊的ROCK"〜物語性の強い”コンセプトアルバム指向”〜さらに進化した”ロック・オペラ期”ともはや70年代に入るとその複雑且つ難解さから彼らが得た名声、セールスまでもがどん底までに落ち込んだ暗黒期にどっぷり嵌っていたKINKSにとって、'77のレコード会社の移籍が再浮上のきっかけとなったことはどーしても否めない。


特に米国市場を意識せざるを得なくなり、さらに時代に台頭してきたパンク/ニュー・ウエーヴムーブメントがこぞってフロントマン、レイ・デイヴィスを慕い、さらにはKINKSの初期サウンドをリスペクトする(ジャム、プリテンダース、クラッシュetc)など時代が求めてきた経緯もあってここにきて、KINKSは再び初期のサウンド的な、タフでマッスルなロック、機能美を追求し、すべて無駄を殺ぎ落とした米国受けなロックへと通算にして何回目か?訳わかんないほどの方向転換をした結果、セールスはもとより、LIVEでも1万人収容のスタジアムすらSOLD OUTさせるまでのBANDへと華麗な転換を果たすコトにあいなったのである。


そんなKINKS第二期黄金時代を決定付けたのが本作である!と言われる。ソリッド且つタイトな演奏&楽曲と完全にアメリカを意識した作品ではあるがそれはそれ、相変わらずのひねくれ者的視点から描かれるレイ・デイヴィス特有の楽曲に「やはりキンクスだなあ」と唸らずを得ないのである。大体アルバムタイトルからしLOW BUDGET=低予算!
こんな自虐的な、いや普通にギャクなのか?(笑)タイトルは普通は有り得ない!わなぁ(苦笑)*3


とここまで書いてきて、実際正直言うと60年代後半のストーリー性の強いブリティッシュなKINKSが好きなあたしにとってちょっと違和感があるのですが、何より「一番売れた」ことと「キンクス初心者に一番薦めやすい&聴き易いアルバム(BEST盤を除く)」ということから第一回目はこのアルバムをチョイス致しました。




To Be Continued

*1:現在もお茶のCMソングでオンエア−中

*2:なんでもそのヴァージョンはあの野村のよっちゃんのプレイらしい

*3:まあ、実際の所REC1週間、費用も従来の1/3程度と、ほんとに”低予算”だったらしいけどね。