誰か Somebody/宮部みゆき



誰か Somebody (カッパノベルス)

誰か Somebody (カッパノベルス)



この人の作品を読んで、いつも思うこと…
それは


ラストシーンのおさまりが秀逸だ!


暴論かもしれないけど、この人は「このラストシーンを書きたいが為に、筆をとっているんじゃないか?」とすら感じてしまう。
事実、レベル7(文庫版)の後書きに本人のコメントで、


火車について「去年の1月10日が最初の締め切りだったんですけど、一昨年の夏頃から仕込みにかかりました。その時にはまだ、ラストで、探して探して探した人が出てきたところで終わる小説にしようとしか考えていなかったんです。〜」


とあるように、結構この人ラスト決めてから書き出すんじゃないのか?と思うんですよね。
で、本作についても水津の場面や、姉との電話のやり取りなどどーしょもなく嫌な気分になったが、それでもラストで救われたよーな気がした。